データベースオートメーションでプロジェクト管理業務を効率化

プロジェクト管理者は、データベースオートメーションでカスタムワークフローを作成し、繰り返しタスクを処理することができます。そうすることで、手動で行う管理作業に取られていた時間を、より重要な仕事に費やすことができるようになります。

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データベースオートメーション hero
データベースにオートメーションを組み込むと、時間を節約し、日々の業務をシンプルにし、潜在的なエラーを減らすことができます。
コンテンツ
  • データベースオートメーションで時間を節約し、全体像に集中する
  • タスクとプロジェクトのワークフローを設定する
  • Notionプロジェクトの3つのオートメーション
  • 1. 新しいタスクの開始
  • 2. プロジェクトのキックオフ
  • 3. フォームの入力時のメール送信
  • 数式を使った複雑な作業の自動化
  • 使ってみる
  • 数式ベースのオートメーションの設定
  • さまざまな作業にデータベースオートメーションを活用する

プロジェクトマネージャーなど仕事を管理する立場の人は、プロジェクトのキックオフからサインオフまで、プロジェクトのステータスの更新や新しいタスクの追加と割り当て、リマインダーの送信など、繰り返しタスクの処理に追われがちです。

チームが成長するにつれ手動の作業量は増しますが、Notionではこれらの面倒なタスクをデータベースオートメーションに設定して任せることができます。

このガイドでは、データベースオートメーションを使用してカスタムワークフローを設定し、プロセスを効率化して見落としを防ぐ方法を紹介します。

データベースオートメーションで時間を節約し、全体像に集中する

データベースオートメーションは、トリガーとなるイベントとそれに続く一連のアクションで構成されます。データベースのプロパティ内の変更に基づくトリガーと、それに続くアクションを設定して使用します。オートメーションは、「これらのいずれかが発生したとき(トリガー)、これ(アクション)を実行する」といったように構成されます。

たとえば、新しいページがデータベースに追加されることをトリガーに、その結果実行されるアクションとして一部のプロパティに値を入力するよう設定できます。

データベースオートメーションでは、プロパティの入力・更新、別のデータベースのページの追加・編集、Slack通知の送信などを行うことができます。必要に応じてカスタマイズし、同じデータベース内で異なるシナリオに対応する複数のオートメーションを実行することが可能です。

この機能はどのNotionデータベースでも利用できますが、情報の消失や見逃し、更新漏れなどのない正確な作業が必要なプロジェクト管理において、特に優れた力を発揮します。

データベースオートメーションにより、次のようなことが実現できます。

  • タスク間の時間の無駄を減らす: 次のプロジェクトの割り当てが生じるたびにチームメンバーに通知を送付することができ、個々人が自発的に更新をチェックしなくてもよくなります。

  • 人為的ミスを防ぐ: チームが複数のプロジェクトを同時にこなしている時、忘れられがちなのが手動タスク (タスクの再割り当てなど)です。オートメーションを設定すると人間に求められる認知負荷が軽減され、タスクが見逃されるのを防ぐことができます。

  • プロジェクト管理の一元化: データベースオートメーションはNotion自体に備わっている機能であるため、サードパーティのツールを使用して複雑なワークフローを構築する必要はありません。Notionですべてのプロジェクト管理を行うことで、チームの集中力を維持し、ツールの切り替えを減らすことができます。

データベースオートメーションは、一部のプランでのみご利用いただけます。

タスクとプロジェクトのワークフローを設定する

データベースオートメーションは、いくつかの簡単な手順で設定できます。

プロジェクトやタスクを管理するデータベースで、次の操作を行います。

  1. データベース右上のオプションメニュー「...」をクリックし、オートメーション を選択するか、同じく右上にある稲妻型のアイコンをクリックします。

  2. 新規オートメーション を選択し、必要に応じて名前を変更します。

  3. 次にトリガーを選択します。新しいページが追加されたとき、特定のプロパティ(複数可)が編集されたとき、または いずれかのプロパティ が編集されたときなどの選択肢があります。トリガーはOR条件の形式をとるため、トリガーのいずれかが発生すると、オートメーションが実行されます。

  4. その結果として実行したいアクションを選択します。このデータベースまたは別のデータベースへの新しいページの追加、このデータベースまたは別のデータベースのプロパティの編集、Slack通知の送信から選べます。

  5. 作成 をクリックしてオートメーションを保存します。

オートメーションを編集するときは、いつでもメニューに戻って変更を加えることができます。

オートメーションを適用するページを選択します。

Gmailに通知が届くように設定することもできます。

Notionプロジェクトの3つのオートメーション

オートメーションを構築するイメージが湧きましたでしょうか?

参考まで、プロジェクトやタスクのデータベースに役立つ例をいくつか紹介します。

1. 新しいタスクの開始

データベースに新しいタスクを追加するたびに、そのタスクを誰かに割り当てて通知を送信し、適切なステータスをセットすることができます。

このような設定をするにはまず、新しいオートメーションを作成して「新規タスクフロー」といった名前をつけ、 +トリガーを追加 から +ページの追加 を選択します。

+アクションを追加 メニューで、ステータスを 未着手 に設定し、ユーザープロパティには割り当てるチームメンバーを設定します。最後に、「Slack通知を送信」をクリックして、通知先を選択します。

こうすると、新しいタスクを追加するたびに、これらのプロパティがすべて設定され、Slack通知が送信されます。

Slack通知の編集

2. プロジェクトのキックオフ

プロジェクト開始するプロセスをシンプルにするために、プロジェクトデータベースに プロジェクトキックオフ のオートメーションを作成できます。

プロジェクトのステータスが 未着手 から 計画中 に変更されることがトリガーとなっている場合、それに続くアクションによって、自動的にプロジェクトの最初のミーティングがスケジュールされ、プロジェクトマネージャーに通知が送られます。

アクションメニューで ページを追加… を選択し、議事録データベースを選択します。作成された新しいページに プロジェクトキックオフ というタイトルをつけ、 別のプロパティを編集 をクリックしてすべてのチームメンバーをタグ付け、会議の日付を 今日(ワークフローがトリガーされた時の日付)に設定します。最後に、プロジェクトマネージャーへのSlack通知を設定して、プロジェクトが間もなくキックオフすることを知らせるようにします。

3. フォームの入力時のメール送信

会社のヘルプデスクデータベースがあると想像してみましょう。そこにフォームがあり、従業員はそのフォームから直接リクエストを送信できます。誰かがフォームに入力するたびに担当者に通知が届くように設定したいと考えています。設定は以下の簡単な数ステップで完了します。

  • 稲妻型のアイコンをクリックして、+ 新規オートメーション を選択します

  • トリガーセクションで ページの追加 を選択します

  • アクションの一覧から メールの送信先... を選択してメールの内容をカスタマイズします

これで設定は完了です。今後誰かが新規リクエストを送信するたびに、担当者はメール通知を受け取ります。Gmailの接続に関する詳細については、ヘルプセンターの記事をご参照ください。

「@」を使用して、メールアクションで特定のページ、人、またはプロパティをメンションします

数式を使った複雑な作業の自動化

データベースオートメーションを作成するとき、単純な「if-then」のステートメントではうまくいかないことがあります。たとえば、新しいバグをオンコールエンジニアに割り当てるというオートメーションを作成するとしましょう。これは簡単に作成できそうですが、オンコールシフトが別のデータベースで管理されていると少しややこしくなります。オートメーションが機能するように、2つの別々のソースからデータを接続しなければならないからです。最終的なアクションを実行するために複数のデータポイントを組み合わせなければならない可能性もあり、予想以上に手間のかかる作業です。

こんなときに役に立つのが数式ベースのオートメーションです。数式ベースのオートメーションを使うと、これまでは不可能だった複数の方法でタスクフローをカスタマイズできます。異なるデータベースにある情報を簡単に関連付けたり、データ固有の変数(日付や時間の計算など)を使用したりして、ワークフローを効率化できます。最大のメリットは、Notionがステータスの更新、タスクの割り当て、レポートに必要な計算など、複雑な作業を自動的に処理するので、あなたは重要な仕事に集中できるという点です。

使ってみる

数式ベースのオートメーションは、他のページやプロパティから情報を取得するカスタムアクションを作成する際に特に便利です。また、さまざまなデータベースからの読み取りが必要なオートメーションにも最適です。

数式ベースのオートメーションを作成する手順は以下の通りです。

  • データベースの上部にある稲妻型のアイコンをクリックします。

  • + をクリックして新規オートメーションを作成します。

  • 最初のトリガーを追加します。

  • その後、変数を定義 を選択して、数式ベースのオートメーションの設定を開始します。

Notionの数式に慣れる

数式ベースのオートメーションの設定

基本を理解したところで、例を見てみましょう!あなたが会社のヘルプデスクを運営していて、チームがチケットを解決するたびに送信者にGmail通知を送信しようとしている場合を考えてみましょう。

具体的な設定方法は以下の通りです。

  • メイントリガーの設定: まず、メイントリガーが設定されていることを確認してください。この場合、トリガーを

    ステータス完了 になったとき」に設定します。こうすることで、ステータスが完了に設定されるたびにアクションを有効にします。これを行うには、「実行」セクションに進み、アクションリストで メールの送信先 をクリックします。

Gmail通知へのパーソナルタッチの追加

  • 数式ベースのオートメーションの追加アクションの追加 をクリックし、次に 変数を定義 をクリックしてカスタムオートメーションの作成を開始します。

数式の目標は、1)チケットが解決されたことを送信者に伝えること、および2)チケットが解決された時間を送信者に伝えることです。使用できる数式は次のとおりです。

"Your ticket"+ Trigger page + "has been resolved at"+ Time triggered

この数式を分解してみましょう。

  • "Your ticket": これにより、フレンドリーなメッセージが開始します。

  • + の記号: メッセージのさまざまな部分を組み合わせます。

  • Trigger page: これは、オートメーションを開始した特定のチケットを指しています。

  • "has been resolved at": これにより、何が起こっているかというコンテキストが得られます。

  • Time triggered: チケットがクローズされた日時を示しています。

全体的な設定は次のようになります。

これで完了です!すべてをまとめると、特定の人に宛てたあたたかいメッセージが届きます。チケットを送信したユーザーは、問題が解決されたこと、およびいつ問題が解決されたのかを把握できます。

数式ベースのオートメーションには少し練習が必要かもしれませんが、コツがつかめたら可能性の扉が開かれることになります。ワークフローに合わせてアクションを細かく設定でき、時間の浪費につながる非効率的な次善策から解放されます。

さまざまな作業にデータベースオートメーションを活用する

データベースオートメーションによって効率的なワークフローを構築する方法は、すべてのワークスペースに渡り無限にあります。

ここでは、さらにいくつかの活用例を紹介します。

プライベートや仕事におけるデータベースオートメーションの使い方を、便利なテンプレートとともに提案します。

  • 営業パイプラインに完了日を追加する営業パイプライン で取引を 完了 としてマークすると、自動的に 完了日 プロパティが今日に設定され、#成約速報 Slack チャンネルに通知が送信されます。

  • 新しい候補者に面接官を割り当てる: 会社の応募者管理 データベースでエンジニアリングチームに新しい候補者を追加すると、エンジニアリングチームの担当者が自動的に 面接官 としてタグ付けされます。他のチームにも同様のオートメーションを作成できます。

  • 現在受講している科目をマークする課題トラッカーで科目データベースに新しい科目を追加すると、受講中 プロパティが自動的にチェックが入ります。

  • 読書リストに開始日と終了日を入力する読書リストに読んだ本を全て整理し、 開始日読了日 を記入します。

オートメーションが組み込まれたテンプレート

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