情報の一元化とユーザビリティで オペレーション工数を削減
西日本エリアの旅客鉄道等を運営するJR西日本。その中のデジタルソリューション本部、データ分析組織(データアナリティクス)では、Notionを導入しています。Notion導入前には、複数のオンラインツールで資料共有されていたため、情報の検索性に課題がありました。また、資料の内容がぱっと見でわかりづらく、プロジェクトの進捗管理にも影響が。Notionを導入することで、その仕事はどのように変わったのでしょうか。
社内Wikiに情報を集約。オンボーディングの対応時間が50%以上も削減。
JR西日本のデジタルソリューション本部のデータ分析組織(データアナリティクス)は、田中課長が所属する部署で、3年間で4名から約50名まで拡大しました。これにより、課題になったのがオンボーディングにかかる工数です。常に新しいメンバーのオンボーディングが発生するにも関わらず、必要な情報が点在しているため対応に時間がかかっていました。Notionを使い始めてからは、社内Wikiのトップページに必要な情報を集約。異動してきた社員自らそれを確認し、オンボーディングを完了させられるようになりました。これにより、異動前の経験年数や部署に関係なく、異動時の問い合わせ対応の工数は激減。岩本さんは「これまで何十回とあった事務処理の問い合わせがほぼなくなりました。最終的に対応工数をゼロにできそうです」と語ります。
まず、情報の検索性の向上。この社内Wikiは、オンボーディング以外にも活躍しています。部署内の3つのチームのカラムに主要なドキュメントを格納することで、ぱっと見で情報の場所がすぐにわかります。また、Notion上のドキュメントは全て検索できるため、ローカルフォルダを開いてドキュメントを探す必要もありません。橋場さんによれば、Notion導入後は「体感では50%以上の時間を削減できている」とのこと。次に、他部署との情報の連携。社内Wikiのトップに全てのチームの主要ドキュメントを表示させることで、他のチームの状況を把握しやすくなったのです。これまでは自分のチーム以外の情報は、それを持っている人に依頼し入手していました。しかし、Notionによりチーム外の情報が可視化され、その必要はなくなりました。他部署との情報の連携は、これから自分がアサインされるプロジェクトのリサーチや、全体の進捗把握に役立っています。
Notionページに情報をストックし、非同期で効率的な仕事に
JR西日本のデジタルソリューション本部ではNotion導入にあたり、情報をストックする場所を作りそれを定着させることを重視しました。定例の議事録や現在の課題(タスク)をストックするページを作り、やりとりのたびに「ここを見てください」とリマインドを送ったのです。これにより、そのページが「みんなが集まるところ」という共通理解が得られました。
Notionを導入するまでは、みんなが集まるのはもっぱら会議だと考えられていました。そのため、顔を合わせないとコミュニケーションができず、会議なしではプロジェクトの進捗共有や意思決定ができないため、「会議待ち」の状態が発生し効率を下げていたのです。Notionを導入し、情報をストックするページが認知されると「みんなが集まるところ」はNotionページになりました。それにより、会議を行う必要が減り、業務効率が圧倒的に上がりました。また、この情報のストックはNotionの定着にも一役買いました。これまでのチャットツールやローカルフォルダではなく、Notionが情報を確認する場所になったのです。
多様なビューの使い分けで進捗管理がひと目で完結。
プロジェクトマネージメントには、データベースのビューが役立っています。JR西日本のデジタルソリューション本部の4,5名の管理職が、約20名の担当者のそれぞれのプロジェクトを管理しており、工数は相当なもの。Notion導入前は進捗管理のドキュメントがわかりづらく、管理者が部下に進捗を尋ねる場面が頻発していました。
Notionを導入し、プロジェクト管理用のデータベースを作成。フェーズビューを使い進行中のプロジェクトがひと目で把握できるようになりました。タイムラインビューは、同時期に類似施策が走るのを回避できるためマーケティングに重宝。タスクに更新チェックを反映させているので、常に情報が最新であることもひと目で確認できます。
ドキュメントの同時編集で会議の合意形成を簡単に
Notion導入効果の中でも職種に関わらず広く実感されているのがドキュメンテーションの改善です。JR西日本のデジタルソリューション本部では、ドキュメンテーションに工数を使っていました。会議やデータ分析などの作業をした後に、文書作成ツールを使って資料を作っていたためです。複数人で編集する資料の場合は、順番に作業時間を取らなければならないことや、ファイルのバージョン管理が悩みの種でした。Notionを導入してからは、ドキュメンテーションの方法ががらりと変わりました。会議ではNotionページに作成したアジェンダを画面共有しながらリアルタイムで書き込み議事録を作成。資料化タスクがなくなり、その場で出席者が議事録を確認するため合意形成がしやすくなりました。複数人でのドキュメント編集も、同時編集が可能なのですぐに終わります。
Notionを導入して1年半。今では、導入時の目標だったJR西日本のデジタルソリューション本部の100%がNotionを使って仕事をしています。田中さん、は「Notion導入以前は、どうやって仕事をしていたのか思い出せないくらい」と語ります。これからはNotionAIの活用などを検討中。Notionによる仕事の変化に期待が高まります。