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レベル10ミーティングとは何か、なぜチームで実施すべきなのか

作成者: Anabelle Zaluski

Marketing

レベル10ミーティング
Notionのレベル10ミーティングテンプレートで、全員が時間を有効に活用できるようにしましょう。
Based on:Weekly Level 10 meeting
約 6分で読めます

スタートアップにおける起業家やファシリテーター、リーダーシップチームには、少なくとも1つの共通点があります。それは、成功するためには責務を超えて、できることをすべてやるということです。ペースの速い市場では、目標を達成するには効率がすべてです。時間がかつてなく貴重となった今、長々しいプロセスはもはや無用の長物なのです。 

会議は有益な会話を引き出し、重要な洞察を提示して、インパクトある結果を奨励する場であるべきです。時間を無駄にすべきではありません。努力が的を射ていれば、スタートアップの会議はあらゆる目的をクリアして、10点満点中10点にすることができます。これが、「レベル10ミーティング」と呼ばれるものです。

レベル10ミーティングとは

レベル10ミーティングのコンセプトと概要は、企業の目標達成を支援する組織であるEntrepreneurial Operating System(EOS)により作られました。同社によると、リーダーは、自社の会議を平均して10点満点中4点、つまり合格点にすら達していないと評価していました。この問題を解決するために、同社は常に10点満点の会議を開くための、新しい会議の手法を開発したのです。 

レベル10ミーティングは、一貫性のある議題を厳密に維持するというものです。会議は週一度、90分間にわたって開かれます。数分間の導入部から始め、続いてチームの進捗状況を大まかに把握し、それから最も差し迫った問題を3つ取り上げて深く掘り下げます。話が脱線するのを防ぐため、各セクションには持ち時間の上限があります。

こうしたパラメーターを事前に設定することで、参加者はあらかじめ内容を把握し、それに応じて準備することができます。EOSの会議は状況を問わず、時間通りに始まって終わります。そのためチームはアイデアの焦点を絞り、有意義な資料を提示すべく努力するようになります。

優れたレベル10ミーティングに欠かせない特徴のひとつが、スコアリングです。最後に全員が今日の会議の有効性を評価し、改善点があればコメントします。その週の会議がうまくいかなかった場合、チームはディスカッションのどこが不十分だったかを分析し、次回は満点を目指すことができます。

レベル10ミーティング: 利点と限界

90分間の会議と聞くと長いように思えるかもしれませんが、意欲的なアジェンダがある場合、時間は想像するよりもタイトです。厳しい制限があるため、時間を超過することなく会話は進みます。でも、ポイントを述べ終わらないうちに中断されることもあるかもしれません。

ここではレベル10のシステムに期待できる利点と、欠点を合わせて紹介します。

利点

  • 時間を尊重: レベル10ミーティングには厳しい時間制限があります。生産性のピークを促し、関係者全員がすぐに他の優先事項に戻ることができるよう配慮されています。

  • 目標に集中: レベル10ミーティングでは、その週の最も重要な3つの問題のみを取り上げます。このため焦点が絞られ、冗長なやり取りを省いてより早く目標に到達することができます。 

  • 問題を解決: 振り返りなどの他の会議では良いことも悪いことも取り上げますが、レベル10ミーティングは問題解決に的を絞っており、朗報に対してはさっと言及するだけで済ませます。そうすることで、実際の解決策に集中することができるのです。

限界

  • 議論の制限: レベル10ミーティングでは、チームメンバーはすべての懸念事項を取り上げたり、その場で浮かんだ考えを突き詰めたりすることはできません。会議のアジェンダはタスクに集中することを求めるため、生産的なサイドディスカッションのチャンスを逃す可能性があります。

  • 準備作業: これらの会議を円滑に進めるには、参加者全員の準備が必要です。この準備作業には時間がかかります。会議は90分しかありませんが、準備はそれ以上の時間を要します。 

会議を効率化するレベル10ミーティングのアジェンダ

簡単確実なアジェンダは、レベル10ミーティングの土台となるものです。すべての議題に時間制限を強制し、すべての議題が確実にカバーされるようにして、生産性と一貫性を向上させます。

ここではレベル10ミーティングのテンプレートの概要と、7つのセクションがそれぞれ果たす役割について説明します。

1. 良い報告(5分)

レベル10ミーティングは問題解決に重点を置いていますが、アジェンダには朗報を祝うための5分間のセクションが含まれています。会議の始めに、参加者がそれぞれ個人的なことや仕事上のことなど、朗報を共有します。このセクションは会議のアイスブレイクだと考えてください。

2. KPI(5分)

会議の主要業績評価指標(KPI)セクションでは、追跡している重要な指標の概況を5分間取り上げます。これらの指標には、収益、解約、成長など、会社の最も重要なデータポイントとして特定したものが含まれます。該当するチームメンバーに、対応するデータを提示して簡単に説明してもらいます。

3. 四半期ごとの目標/ロックの更新(5分)

この5分間の時間枠は、四半期ごとの重要な目標をいくつか確認するのに使います。EOSでは業務の中核をなす優先事項であるこれらの目標を「ロック」と呼んでいます。たとえば四半期末までに収益を10%増加させる目標は「ロック」と言えます。これに対し、新しいソフトウェアの研修セッションの予定を組むなどのアクションアイテムは「ロック」とはみなされません。

4. 顧客や従業員についての最新情報(5分)

このセクションでは、全員が顧客や従業員に関する最新情報を共有します。これらの情報は、「顧客Aとの新規契約を締結」など、見出しのように簡潔にまとまっていなければなりません。ここでは詳しいことまで語らず、その情報に関して議論したい課題がある場合は、会議の後半に発言します。

5. 前週のToDoリストの確認(5分)

このリストは、たとえば投資家との電話会議の設定やプロジェクトの承認など、「ロック」には該当しない小さめのアクションアイテムを対象としています。ここでチェックリストを使用することで、チームが何を完了し、何が未対応かを把握することができます。アクションが1〜2週間以上を要する場合や、四半期ごとの目標につながる場合は、ロックのセクションに移動させます。 

6. IDS: Identify(特定)、Discuss(議論)、Solve(解決)(60分)

レベル10のアジェンダの中で、このセクションが最も長いのには理由があります。IDSはより大きな問題と、それを解決するために各自が何をしているかについて話し合う機会なのです。

まず、課題を浮き彫りにして優先順にランク付けし、その週に取り組まなければならない最も重要な3項目だけに取り組みます。理想的にはこれらを事前に記載しておき、参加者全員が議題を事前に理解して、必要に応じた最新情報を提供できるようにするといいでしょう。 

そして質問や発言をしてもらいます。議論やブレインストーミングを奨励し、問題を明らかにしてできるだけ多くの情報を引き出し、全員が深く理解できるようにします。会話の中から今後の対応方針を探り、問題解決のためのアクションアイテムをToDoリストに書き込んでいきます。 

たとえば、あなたの勤めるマーケティング会社の主要顧客が、契約打ち切りの可能性を伝えてきたとします。IDSのセクションは、その顧客がなぜそのような見直しをしているのか、理由を精査するのに役立ちます。もしかしたら、期待した結果が得られていないのかもしれない。なぜこうなったのか、チームが実施したキャンペーンのターゲットオーディエンスが適切でなかったのか、メッセージングの的が外れていなかったかなど、問題の根本的原因を仮定し、解決策のブレインストーミングを開始します。今後のキャンペーンのビジュアルや雰囲気を変えるという結論に至るかもしれません。 

7. まとめ(5分)

会議が85分に達したら、まとめに入ります。自分が触れたかった問題に触れられなかったとしてもです。レベル10ミーティングは一貫性が極めて重要であり、毎週同じ時間に終了しなければなりません。 

この最後の5分間を使ってToDoリストを簡単に振り返り、会議の参加者以外の人に共有すべき情報があれば特定し、またチームにこの会議の評価をしてもらいます。回を重ねるごとに評価は上がり、全体的に10点が並ぶようになるはずです。

効果的なレベル10ミーティングのテンプレート

明確なアジェンダなくしてレベル10ミーティングを開くことはまず不可能です。すべてのセクションの概要を説明し、時間制限を設定することで、会話が軌道から外れないようにすることができます。 

Notionのレベル10ミーティング用アジェンダテンプレートは、レベル10システムの導入に最適な出発点です。整理されたドキュメントですべての基礎をカバーし、生産的な議論を促して、すべてのアクションアイテムを記録しましょう。 

このテンプレートには会議の主要なセクションが含まれており、順を追って議論を進めることができます。テンプレートには以下の要素が含まれています。 

  • 個々の良い報告のセクション 

  • ToDoリスト記載タスクのタグとステータスラベル

  • 四半期目標のオーナーとチームのラベル 

  • 個々の顧客についての最新情報のセクション

  • 会議前・会議後のアクションアイテムのチェックリスト

  • 個々の評価欄を含むスコアカード 

Notionのテンプレートでチームミーティングを整理し、情報を伝える

あなたは多忙なチームリーダーの立場にあるかもしれません。会議の概要を記憶する時間や余裕もないことでしょう。当然です。会議のたびに複製可能なテンプレートを使用すると、すべての会議で一貫性が保たれ、チームはしかるべき内容に注力することができます。

ぜひNotionのテンプレート集を参照して、レベル10のアジェンダから、あなたのスタートアップにぴったりなカスタムアジェンダまで、Notionテンプレートで会議をもっと有意義なものにしてください。Meeting OSテンプレートで議事録をレベルアップし、機能的なプロジェクトタイムラインを作成する方法を学習して、より効率的に年間目標を追跡しましょう。

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